Vol.24 甘いものがやめられない!

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投稿日:2015/06/15
どんなものを選んで・作って・食べればいいか、それが「大人の食育」。
口に入れてゴックンする前に、体に良い食べ方を知って 体の中からキレイになりましょう!

「甘いものがやめられない!」こんな悩みを持っている方も多いはず…。
あなたがもしこの悩みを抱えているなら、こんなふうに考えてみてはいかがでしょう?
「甘いものはやめなくていい!食べ過ぎなければいい!」と。
人の心理として、タブー視すると気になるもの。もっとハードルを低くして、甘いものと上手に付き合っていくことを考えてみませんか?

■ 砂糖と脳のメカニズム

甘いものの大元が砂糖です。砂糖は、化学的にはスクロース(ショ糖)で、ブドウ糖と果糖の2つが結合した「二糖類」の一種です。体内ではブドウ糖と果糖に分解され、頭や体のエネルギーになります。同じ糖類として、「多糖類」のでんぷんがあります。これは、ごはん・パン・イモ類など。
多糖類は、ブドウ糖がたくさん集まってできていて、体内では1つ1つのブドウ糖に分解され、エネルギーになります。ですから、「砂糖が脳のエネルギーになる」は、正しいのですが、ごはんも脳のエネルギーになります。脳のエネルギーになるからといって、甘いものを食べる理由にはなりません。

基礎知識として、1日の砂糖の推奨量は 25g以下です。
ティースプーンと比べると、このくらいの量。大さじ約3杯。
推奨量は、世界保健機関(WHO)によるものです。


実は、世界的に砂糖の摂取量が増えています。これは特に新興国を中心に清涼飲料水などの摂取が増えているからです。これに警鐘を鳴らす意味で、WHOは昨年、異例の「砂糖推奨量」を発表しました。

日本では1人年間20キロ程度と言われていますが、砂糖を砂糖として摂取する他に、加工食品などにも砂糖が使われているため、正確な数字はわかりません。

砂糖は、「マイルドドラッグ」とも言われ、‘また食べたい!’‘もっと食べたい!’と思う常習性・依存性を持っています。なぜそんなことが起きるのでしょうか?

砂糖を摂ると、脳の報酬系回路のスイッチが入ります。脳の中でドーパミンという神経伝達物質が分泌され、快楽を感じることにつながります。実はこれは、人が楽しいと感じたり、ほめられたりした時と同じ反応なのです。つまり、「甘いものを食べるとやる気が出る」=「ほめられるとやる気が出る」なので、自分の気持ちをアップさせようと、甘いものが食べたくなってしまうのです。

こんな経験はありませんか?
友達と楽しいおしゃべりで充実感を感じた日、あるいは、仕事が思った以上にうまくいってうれしい日、そんな時は気持ちがいっぱいで、甘いものを食べたくならない。

つまり、甘いもの以外で快楽を得ることができれば、甘いものをそれほど食べたいとは思わないのです。
自分が夢中になるほど好きなことする、ダンスや運動や語学学習など充実感が得られることをする、また、自分のことをほめてくれる人と話すなど、自分が快感を得られることを増やしましょう。
ちなみに、おなかを抱えるほど横隔膜を使う‘大笑い’にも効果があります。

■ 甘いものを減らす習慣

和食を使って甘いものを減らす方法があります。

日本では料理に砂糖を使います。そのため、本来、和食はデザートを食べる食文化ではありません
食後に甘いものを食べるのは、西洋の慣わしです。
これは、西洋料理は、肉などのタンパク質や脂質が中心で、炭水化物が少ない。
そのため、血糖値が上がるのに少し時間がかかる。血糖値の上昇は、満腹感につながる。だから、最後に甘いものを食べて、血糖値を上げて、満腹感を得る。そのためのデザートです。

一方、和食は、ごはんを中心におかずを食べる。つまり、炭水化物を摂りながらの食事なので、食べている間に満腹感が得られやすい。だから、最後に甘いものは必要ない。
このことから、ごはん中心の和食を選び、良く噛んで、量もきちんと食べれば、甘いものを食べたいという気持ちを抑えることができるのです。
ちなみに、食事を始めてから血糖値が上がってくるまで20分程度かかります。良く噛んでゆっくり食べることが大切なのです。

ちなみに、和菓子は、お茶席のお菓子で、和食のデザートではありません。あしからず…。

それから、デザートにも良く使われる果物ですが、果物は食べ過ぎると太ります。
果物を食後に食べる時は、量に気をつけましょう。
果物の甘さは、「果糖」(フルーツシュガー)といわれるもので、糖類の中でも甘みが最も強く、はちみつにも多く含まれます。

先ほど、「ブドウ糖が血糖値を上げて満腹感につながる」といいましたが、果糖は、血糖値に影響しないため血糖値が上がることはありません。つまり、いくら食べても満腹感につながらないのです。

しかも、果糖は中性脂肪に変わりやすい性質があります。果物は、朝や昼に食ビタミン補給として適度に食べましょう。夜は、自律神経の関係で中性脂肪に変わる確率が高いので控えましょう。

最近は、このように1日のうちで「いつ食べると体に良いか」という時間栄養学が注目されています。
この時間栄養学で言うと、甘いものは午後3時までに食べたほうが良いと言われています。

その理由は、人の体には自律神経のリズムがあり、気持ちを落ち着かせリラックス感を高める副交感神経は、夕方以降に優位になります。この副交感神経は、胃腸と連動していて、副交感神経が優位になると、胃腸の消化吸収力が高まります。つまり、夕方以降の食事は吸収されやすいのです。
ですから、甘いものも3時までに食べれば、吸収が高まる時間を避け、また、エネルギーとして消費される時間的余裕もあるので、太りにくいことになります。
甘いものを食べる時は、夜のデザートではなく、3時のおやつに食べましょう。

■ 選び方について

間食で甘いものが多いという方は、ナッツ類やチーズに変えることをおすすめします。

ナッツやチーズ類には、トリプトファンという必須アミノ酸が含まれ、トリプトファンは、しあわせホルモンのセロトニンの材料となります。
もちろん、どちらも食べ過ぎは厳禁ですが、甘いものではありませんので血糖値のアップダウンも少なく、体にやさしい間食です。

そして、間食は100~150kcal内に抑えましょう。
本当におなかがすいている時は、おにぎりやフランスパン・イモ類などのシンプルな炭水化物を食べましょう。
コンビニやスーパーなどのお菓子は、できるだけ避けましょう。長時間置いても品質が変わらないようできていますので、砂糖などの甘み以外にも、油脂類や酸化防止剤・乳化剤などの食品添加物も多く使われています。体にとって必要ないものが含まれていますので要注意。

また、甘さを自然のものに変えていく方法もあります。
精製された白砂糖は甘さだけが際立っています。同様に塩・米・小麦など精製度の高いものほど常習性が高くなると言われています。
砂糖よりも、自然の甘みを生かしたものを選びましょう。

たとえば、麹(甘酒)やドライフルーツ、メープルシロップ、水飴、イモ類など。特に、甘酒は発酵食品ですし、ビタミンB群も含まれ美肌効果もあります。
選ぶ時は、米麹のみのものを。夏は冷やしてもおいしいです。ドライフルーツは、果糖が含まれますので食べ過ぎは禁物。

甘さを自然のものに変えていくと、甘いものへの依存性が和らぎます。

こんな考え方もあります。甘いものを食べる時は本物志向で!
最上級のおいしいものを1日1つだけ選びます。店できちんと作っている洋菓子店・和菓子店で賞味期限の短いお菓子を選んで下さい。和菓子の小豆も意外とカロリーがありますので寒天系で。
お茶は、体の糖化を防ぐカモミールティーがおすすめです。

さらに、気分転換の効果を使って、家やオフィスなど室内にいる時間の長い方、子育て中の方は、定期的に外に出る、昼食後少し歩く、配られたお菓子は食後に食べる、小腹がすいたら水分を摂るなど。
また、可能な方は、夕方に運動することもおすすめです。夕方は、1日のうちでも体温が高くなっている時間なので、エネルギー代謝が高くなります。脂肪が燃えやすいだけではなく、食欲を抑える効果もあります。

たかが甘いもの、されど甘いもの。
この世に甘いものが存在する限り、それを食べないなんて残念なことはありません。
「甘いものは食べ過ぎない。少しだけ計画的に食べる」。
心に一滴のエッセンスを落すつもりで、上手に召し上がって下さい。

清水 千佳子

食育インストラクター/健康管理士一般指導員/FM Radio Program Director
日本成人病予防協会 専任講師 http://www.japa.org/?page_id=8057
正しい味覚を持つ子に育てる食育教室“テーブルルネサンス”代表講師

2005年、食育基本法の成立とともに食育の取材を開始。
ラジオ番組『服部幸雄の食育の時間』Japan FM Network(FM東京系列) 制作ディレクター
地元では杉並区食育推進ボランティアとして食育企画を立案・実施。
リマ・クッキングスクール(マクロビオティック料理)在籍。女児の母。




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