第4回 ワンちゃん・ネコちゃんの熱中症対策

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投稿日:2015/08/20

皆様こんにちは!トリマー・高橋由香里です。
今年の夏も暑い日が続いていますね。皆様、ワンちゃん・ネコちゃんの体調は大丈夫でしょうか?

コラム4回目は、当院の患者さまからも質問の多い、ワンちゃん・ネコちゃんの熱中症の話です。

夏のトリミング

ところで、私の専門“トリミング”で言えば、夏はワンちゃん・ネコちゃんのサマーカットをすることがあると思います。サマーカットと言ってもいろいろありますが、ツルツル丸刈り(地肌が見える状態)は避けてくださいね。地肌が見えない程度の毛の長さにするのが理想です。

室内だけで生活しているワンちゃん・ネコちゃんならいいですが、屋外にいる子、お散歩に行く子などは、日光が直接地肌にあたり、外気温を吸収してしまいます。すると、これからお話する熱中症状になるおそれも出てきますから。

では、熱中症対策についてお知らせしていきますね。

熱中症って?
意外に「熱中症」って、どんなものか知らなかったりしますよね。
熱中症とは、体にこもった熱を冷ますことができなくなり、体が高温の状態になります。症状や状態によっては、早い処置をしないと後遺症が残ってしまったり、命にかかわるおそれもあります。最近はネコちゃんの熱中症も多いんです。

ワンちゃん・ネコちゃんは体温調節ができません。舌を出してハァハァする行動により体温を下げようとしています。
その年の気温にもよりますが、6〜9月は特に注意が必要です。

症状は?
・ハァハァと呼吸が早くなる(急激な体温上昇になり、この時点で体温は40℃以上になっています、個体差もありますがワンちゃん、ネコちゃんの体温は平均38℃くらいです)
・よだれをだす。
・ふらつき
・ぐったりして元気がなくなる
・眼の充血
・立てない
・意識が遠くなる(呼びかけに反応しないなど)

※このような症状が見られたら動物病院に連絡して、その状態を説明してください。早い対応が重要です。

どんな時に熱中症になるの?
・ゲージ、クレートに入れっぱなし。囲いのあるサークル、ハウス
・風通しのわるい部屋・場所。直射日光があたる部屋・場所
・日中の外出、散歩
・エアコンなしの車内に数分(10分以上で熱中症の危険があります)
・室内・屋外での高気温、高湿度

熱中症は防げる症状です!

熱中症は病気ではありません。対策をすることで防げる症状です。
下記のような対策で防ぎましょう。

・直射日光があたる場所にはカーテンを
・外にいるワンちゃんにはスダレなどで日陰をつくりましょう。また、風通しのよい場所にハウスを。スノコなどを敷き、体の下にも風が通るようにしましょう(特にアスファルトの上にいる子)。
・エアコンをつけ、湿度が高い場合はドライの方が効果的。
・冷却マット、ひんやりマットの使用(中のジェルを食べないように注意。中毒症状をおこす場合があります。食べる危険のある子には天板タイプを)。
・水の入ったペットボトルを何本か凍らせて(2リットルの四角いものがGOOD)タオルを巻いておく(その上に寝て、体を冷やすことができます。室内でも、屋外でも)。
・冷たい水、氷を入れたものをいつも飲めるようにする。

夏)室温・湿度の目安は?

ワンちゃん・ネコちゃんは毛皮を1枚着ているのと同じです。その日の体調も影響しますから、少し暑くてもいつも大丈夫だからといって、油断はしないでください。

飼い主さんができること!
ワンちゃん・ネコちゃんが「熱中症かも?!」と思ったら、病院に連絡している間、連れて行く間にしてほしいことがあります(なにもしないでおくと悪化することがあります)。

●ワンちゃんの場合

・涼しいところ、風通しのよい場所へ移動する(エアコンで室内温度を下げる)。
・体を冷やして体温を下げる(お水が飲めるようなら飲ませてあげましょう)。
・冷水を体にかける。冷水につけたタオルを体にかける(ぬるくなったらすぐ交換!)
・保冷剤、アイスノン、氷などを体にあてる(特に脇の下、内股)

●ネコちゃんの場合

ネコちゃんは冷やし過ぎに注意です。
・涼しいところ、風通しのよい場所へ移動し、冷水につけたタオルを体にかける。
・うちわであおぐ。扇風機などで冷たい風を体にあててください。

注意!

初期症状の場合、これらの応急処置をすると一時的に回復することもありますが、「少しよくなったから、様子を見ようかな…」は絶対にダメです!
見た目は大丈夫そうでも、体(内蔵、脳)の中にダメージを受けている可能性があるので、必ず病院で診てもらいましょう。

特に熱中症に注意が必要なワンちゃん・ネコちゃん
・シーズー、パグなど鼻が短い犬種・猫種(ペルシャなど)
・シベリアンハスキーなど、原産国が寒い国の犬種
・太っているワンちゃん・ネコちゃん
・子犬・子猫、老犬・老猫(急激な温度差にも注意。温度差で体調を崩すことがあります)
・心臓病、呼吸器の病気を持っているワンちゃん・ネコちゃん
・病中・病後のワンちゃん・ネコちゃん
・被毛が黒いワンちゃん・ネコちゃん(熱を吸収しやすいため)
お散歩・お出かけも注意!
・朝はなるべく早い時間に日陰を見つけて、夜はなるべく日が沈んでから、いつもより短い時間にするなど、心がけてください。
・必ず氷水・保冷剤などを持って散歩に行きましょう。保冷剤をハンカチで巻き、ワンちゃんの首に巻いてあげるなど。
・車に乗せる時は、エアコンで車内を冷やしてから。
・ケージに入れる時は保冷剤などを敷きましょう。

人間とは歩く高さが違います。ワンちゃんは地面から数センチ・数十センチの高さで、私たちがハイハイしている感じですから、人間と体感温度が5℃〜10℃違います。
外気温が35℃の場合、アスファルト(地面の温度)は45℃〜50℃とも言われます。ワンちゃんは裸足なので肉球の火傷もあります。

ホントにあった話

ネコちゃんを病院に連れてくるため、ゲージに入れ、運転席の後ろへ。20分後に病院へ着いたらネコちゃんグッタリ…。
後ろの席だってのでエアコンの風があたらず、乗車した時の熱気がこもった状態だったため熱中症になってしまいました。
軽度の熱中症で処置も早かったため後遺症も残らず、翌日(1日入院)元気に帰宅しました!

動物は人間より暑さに弱いということを理解して、生活環境を整えてあげましょう。



Kireiペットケア 第5回は「フードの選び方」を予定しています。次回もまた読んでくださいね!

高橋由香里

トリマー。動物の皮膚科専門の病院セミナーにおいて、それぞれのワンちゃん・ネコちゃんに合った一番良いシャンプーの選び方や、皮膚の対処法を学ぶ。現在は、うちだ動物病院(神奈川県)内でトリマーとして活躍。認定パピースタッフを目指して、しつけ・問題行動などについて専門的に学ぶ。より高度なトリミングを探究している。

うちだ動物病院 トリミング
http://www.uchida-animal-hospital.com/trimming/index.html
うちだ動物病院
http://www.uchida-animal-hospital.com/index.html




この記事へ 4 件のコメント

水まんじゅう

2015年8月31日 at 4:51 am

いつも楽しみに拝見させて頂いております。今年の夏も暑かったですもんね。ペット達ちもきっとヘトヘトだったでしょう。先日、この記事を友人に見せてやったところ、「じつは…」と告白しましたよ。数年前に、一匹の子を熱中症にしてしまった、と。トイレにいるのに気付かずに外出してしまったそうです。帰宅した時に他の子達ちがトイレの前でニャアニャア騒いでいるので、ドアを開けてみると・・・大急ぎで獣医さんの所に連れて行って治療してもらったそうです。たっぷり絞られたとの事。当然ですよね?その子は今も元気で部屋中を飛び回っています。「危うく、後悔してもしきれない事をするところだった」と、さすがにしんみりしていました。

    高橋由香里

    2015年9月7日 at 10:11 am

    水まんじゅう様
    高橋です。コメントありがとうございました。
    暑い毎日でしたが、だいぶ涼しくなりましたね!
    夏バテ気味のワンちゃんネコちゃんも多かったですよ〜。
    お友だちのネコちゃんも数年前、熱中症状になったことがあるんですね…。
    ちょっとした不注意で!ってこと、あるんですよね。元気に回復したようで良かったです!
    来月もぜひコラムを読んでくださいね。

よーよー

2015年8月31日 at 10:02 pm

初めまして。いつも拝見させて頂き、分かりやすく勉強になります!勇気だして初のコメントです!(笑)
私は猫(室内飼)を飼っているのですが、室内飼いとはいえ毎年の夏の猛暑時は特に気がかりです。猫ちゃんの平均体温ってやはり高いんですね。
我が家は比較的風通しが良いのでエアコン1台で全体に風を流す感じでつけてるんです。ただ、うちの猫ちゃんは風が嫌いなのかエアコンの部屋から別の部屋に移動し日陰で涼んでます。
いつも元気に動き回ってますが、ちょっとしたサインを見逃さないように気を付けて見ててあげなきゃいけませんね…。

次回のコラムのテーマですが、まさに今私の迷ってるテーマです!毎度コラム楽しみにしてます!

    高橋由香里

    2015年9月7日 at 10:12 am

    よーよー様
    はじめまして、高橋です。緊張しながらのコメントありがとうございます!(笑)
    よーよーさんのお家は風通しがとても良いみたいで、ネコちゃんにとって快適な環境ですね。
    ネコちゃんは機械から出る、直接体にあたる風が苦手な子が多いので、今の環境がベストだと思います。
    外出する時は、部屋の温度調節に気をつけてあげてね。
    次回、フードの話もネコちゃんのために活用していただけると嬉しいです。

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