Vol.27 潤いを保つ食べ方

Home > ビューティ&ヘルス > kirei 大人の食育 > Vol.27 潤いを保つ食べ方
投稿日:2015/12/15
どんなものを選んで・作って・食べればいいか、それが「大人の食育」。
口に入れてゴックンする前に、体に良い食べ方を知って 体の中からキレイになりましょう!

冬は空気の乾燥が気になる季節。ひと冬ごとにシワが増えていくのは、気のせいではありません。
砂漠の湿度は20%ほどですが、冬の都心は10%台まで下がります。都会はそれほど乾いているので私たちの体にいろいろなダメージをもたらします。

乾燥によって人の体の中でも特に「粘膜」に異常が出やすくなります。
肌や唇のカサカサはもちろん、かゆみや赤み、アトピーやアレルギーの症状が出やすくなったり。
また、鼻や喉の粘膜も乾燥によりバリア機能が失われ、ウイルスや細菌が侵入しやすくなります。
このため、風邪やインフルエンザにかかる人が増えます。
ウイルスや細菌は、ある程度の湿度があれば、すぐに地面に落ちていきますが、乾燥が続くとウイルスや細菌が空気中に漂う時間が長くなり、鼻や喉から侵入しやすくなります。
さらに、ウイルスや細菌は、空気中に長時間滞在することで感染力が増します。

肺も乾燥によって傷つきやすくなります。咳が出たり、ぜんそくがひどくなったり。
空気中のウイルスや細菌の感染で起きる肺炎も毎年12月頃から急増し、1月、2月がピークになります。
このように冬を元気に過ごすためのキーワードは、「乾燥対策」なのです。

■ 体を潤す食べもの

体の外からの乾燥対策なら、やはり加湿器やマスクなどですが、体の内側からも乾燥対策ができます。
体を潤す食材を積極的にたべましょう!
体を潤す食材は、「白い食べもの」です。大根・白菜・レンコン・白きくらげ、牛乳など。

大根は、日本の冬を代表する野菜です。かつて日本では大根が一番多く消費されていましたが、今一番多く消費されている野菜はキャベツです。洋食化が進み、和食を代表する大根よりもサラダや揚げ物に添えられるキャベツのほうが多く食べられるようになりました。こんなところにも和食離れが見られます。

大根の95%ほどが水分です。水分が多い食べものを食べると、水など水分を直接飲んだ時と比べ、体の潤いが保たれます。食べものの消化吸収といっしょに、食材に含まれる水分もゆっくり少しずつ吸収されて、水分が体内にとどまる時間が長くなるからです。

大根は大根おろしや漬物のように、生で食べるとビタミンCや消化酵素のジアスターゼ、アミラーゼが摂取でき、健康効果が高くなりますが、冬はおでんのような火を入れた大根も格別です。火を通しても食物繊維はなくなりませんので、寒い冬ならではの熱々のおいしさで体を潤しましょう!


白菜は、アジアを代表する野菜です。白菜の英名は、Chinese cabbage = 中国キャベツ。寒さに強い華北のかぶと葉の多い華南の青梗菜の交配で生まれたとも言われています。

白菜も95%以上が水分です。白菜にはカリウムがたっぷり含まれています。
カリウムは塩分(ナトリウム)の排泄を促してくれますので、血圧を正常に保つ効果も期待できます。ただし、カリウムは火を通すと煮汁に溶け出してしまうので、白菜のお料理は汁ごと食べましょう。

鍋物やスープなどで白菜を汁ごといただくと、栄養効果と水分補給が同時にできます。
もちろん、スープや汁物自体も水分補給となりますので、スープや汁物は冬の食事で意識してとりたいものです。

白い食べもので体の潤いを保ち、乾燥から身を守りましょう。
ちなみに、イギリス発祥のオーラソーマでは、白い食べものは心と体を浄化し、自己免疫力を高める効果があるといわれています。

■ 肌の潤いも食べて保つ!

乾燥により皮膚の一番外側にある角質層がはがれます。こうなると、肌のバリア機能が低下します。
角質層は、外からの水分をよく吸収できるように作られていて、空気の乾燥に伴い角質層の水分も減ってきます。バリア機能が落ちてくると、かさかさして粉がふいたような状態になります。

角質層の細胞はレンガのように積み重なっています。そのレンガを固定するセメントの役割を果たしているのが細胞間脂質です。この細胞間脂質の主成分として50%ほどを占めているのがセラミドです。セラミドは脂肪の一種です。セラミドの働きは水分を保つこと。
普段は、このセラミドが細胞と細胞をしっかり密着させて水分を保持していますが、乾燥すると、細胞間脂質の水分が減って、細胞と細胞の間に隙間ができます。セメントにヒビが入ったような状態です。
そうなると、角質層から水分がどんどん逃げて保湿機能が下がります。

セラミドは肌の内部で生成されます。そして、セラミドは食べ物から補給することができます。
セラミドを豊富に含む食材は、「黒い食べもの」です。
黒ごま・ごぼう・ひじき・黒豆・生芋こんにゃくなど。他にも大豆やほうれん草にも多く含まれます。

黒豆は大豆の一種で平安時代にはすでに栽培が始まっていました。黒い色はアントシアニンという体の酸化を防ぐ成分です。細胞の老化を抑え、みずみずしい肌を保ちます。

ごはんといっしょに炊いた「黒豆ごはん」なら黒豆を手軽にとることができます。

(材料)米2合、黒豆大さじ2〜3、塩小さじ1
1、黒豆をフライパンで炒る。2、3粒皮が弾ければOK
2、米2合分の水加減に黒豆と同量の水(大さじ2〜3)を足す
3、そこに塩と炒った黒豆を入れて、炊飯器で炊く

こんにゃくは、セラミドを多く含む食品です。こんにゃくは水溶性の食物繊維・グルコマンナンでできています。グルコマンナンは水分をたくさん抱える働きがあり、こんにゃく独特のプルプル感を生み出しています。つまり、こんにゃくにはたくさんの水分が含まれているということ。

普通のこんにゃくは、こんにゃく芋を茹でてから粉砕したこんにゃく粉から作られますが、材料の一部に生のこんにゃく芋を使った生芋こんにゃくは、より多くの水溶性食物繊維が含まれます。
また、生芋こんにゃくは普通のこんにゃくより、タンパク質や糖類も含まれ、味も良いといわれています。

黒い食べものは、心や体をガードして気持ちを落ち着かせ、自信を与えてくれる力があると言われています。

■ 血の巡りをよくして体を潤す

血液は90%以上が水でできています。乾燥によって皮膚から気がつかないうちに体内の水分が放散するため、冬もこまめに水分補給をしましょう。
また、血液の循環が良くなれば、血液によって体の隅々まで水分が運ばれ、潤いを保つことができます。
血液の流れを良くする食べものは、生姜やコショウ、ネギや唐辛子など。

ただし、寒い時期には体を温めようと生姜を利用する方も多いと思いますが、実は、生姜は体の中を乾燥させます。いつも生姜ばかりをとっていると、かえって乾燥して喉が痛くなることもありますので、生姜は自分の体調と相談して上手に使いましょう。
同様に、風邪をひくと=生姜というイメージですが、風邪のひき始めで寒気がする場合には生姜が有効ですが、熱が出てしまってからでは逆効果です。

さらに、コーヒーやココア、紅茶や緑茶に含まれるカフェインは、血管を収縮させ血の巡りを悪くします。
カフェインには利尿作用もあり、水分が多く排泄されてしまうため、水分不足になりがちです。
このように体を乾燥させる食材もあります。

冬の空気の乾燥は、予想以上に私たちの体にダメージを与えます。乾燥を侮ってはいけません。
冬に旬をむかえる食べものは、最強の乾燥対策になります。
上手においしく食べて、体の中から潤いを保ち、冬に負けない体質を作りましょう!

清水 千佳子

食育インストラクター/健康管理士一般指導員/FM Radio Program Director
日本成人病予防協会 専任講師 http://www.japa.org/?page_id=8057
正しい味覚を持つ子に育てる食育教室“テーブルルネサンス”代表講師

2005年、食育基本法の成立とともに食育の取材を開始。
ラジオ番組『服部幸雄の食育の時間』Japan FM Network(FM東京系列) 制作ディレクター
地元では杉並区食育推進ボランティアとして食育企画を立案・実施。
リマ・クッキングスクール(マクロビオティック料理)在籍。女児の母。




コメントをどうぞ

投稿されたコメントはサイト運営者の承認後に公開されます。
個人情報を含む内容(個人名等)及び個人的な相談等は公開を控えさせて頂きます。

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です。
内容を入力して、下記の「コメントを送信する」ボタンを押してください。(htmlタグは使用できません)

*

サイト内検索

バックナンバー