第9回 犬ちゃん・猫ちゃんの「混合ワクチン」【後編】

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投稿日:2016/04/25


「きれい生活研究所」読者の皆さま、こんにちは。動物看護士・宮村夏美です。

第9回は、前回に引き続き「混合ワクチンについて」です。前回は特に、ワクチンの種類や接種についてご説明しましたが、今回はウイルスやそれにともなうワクチンの必要性についてお話ししますね。

こわい伝染病から守るために

ウイルスに感染し様々な症状が発症してしまうと…、残念ながら完治する特効薬がありません。

症状が出たらその症状を軽減する対処療法をする他なく、病原体が一度入り込んでしまった動物はウイルスを体から追い出す事は不可能なので、苦しみを和らげてはあげられるものの、根源からの完治はできません。

危険なウイルスに対抗するには!

「感染する前にワクチン接種で予防すること」が重要になってきます。ワクチンを接種すると免疫力が上がり、伝染病にもかかりにくくなり、さらに、もし感染し発症しても症状が軽くなることが期待できます。

免疫力を維持させるために獣医師の指導のもと、定期的にワクチン接種をすることで、安心して日常生活を過ごしましょう。

ウイルスは身近にも潜んでいます

ウイルスの感染ルートはいくつかあり、ウイルスの種類によって感染の仕方は様々です。

●猫ちゃんの場合

・猫白血病は唾液の中にウイルスが出ているので猫同士の毛づくろい、同じお皿で食事をする場合もうつってしまいます。

・猫エイズは唾液に触れたらうつるとうのはありません、喧嘩や交配の際に血液や粘膜からうつります。

・猫風邪といわれるウイルスたちは、くしゃみや目ヤニにいるウイルスが体内に入り込むとうつります。

●犬ちゃんの場合

・レプトスピラというのはネズミによってうつされます。川に入った際、ウイルスに感染した野性動物(ネズミ)の排尿が川へ流れ、流れてきたウイルスに接触しまって感染すると腎臓に悪影響を起こされます、このウイルスはウイルスがいる排尿を触ってしまうと人間もうつる人畜共通感染症です。

・パルボウイルスは、感染すると激しい下痢をおこし、便の中にウイルスが出されます。その便を踏んで舐めて直接ウイルスを口にしたり、ウイルスを持った犬ちゃんから違う犬ちゃんを人が触る際ウイルスをよく洗い流せずにうつしてしまったり。または、ウイルス自体が外の自然界へ出ても約6ヶ月間感染能力を持ち続けて存在しているので不完全な消毒だと次々に感染が広まっていきます。

・ジステンパーはウイルスをもった犬ちゃんのくしゃみや目やににいるウイルスが体内へ入り込むとうつります。発熱、下痢、神経症状をおこし死亡率も高く恐ろしいウイルスですがワクチン接種をしての感染は症状を悪化させずに済みます。

・コロナウイルスは一歩ご自宅から出た道端にもこのウイルスは常に存在して道端の糞などの匂いを嗅ぐ際にうつる事もあります。このウイルスは単体で感染すると軽い胃腸炎を引き起こす程度ですみますが、パルボウイルスや胃腸炎のウイルスと共に感染すると命の危険を伴います。

・アデノウイルス感染症は肝炎をおこして胃腸系に影響がでるウイルスと、風邪の症状を引き起こして呼吸器系に影響がでるウイルスがあり、便、尿、目ヤニ、くしゃみなどの分泌物からうつり、更に治療の末回復してもウイルスは6ヶ月間ほどは尿の中に出てくるといいます。

安心を増やすために

●室内飼い猫ちゃんにも安全対策をもう一つ!

完全室内飼いの環境であれば、外の猫ちゃんとの接触がなければ直接ウイルスが感染する確率はかなり低くなります。

しかし、油断は大敵です。
なぜなら…

○猫ちゃんが外へ出てしまうかもしれません

○風邪の症状が出るウイルスは網戸越しでもくしゃみなどで感染することもあります

○人間が外から家の中にウイルスを運んできてしまうこともあります。

家の中だからといっても、いつ・どこからウイルスが侵入してくるかわかりません。完全室内飼いの猫ちゃんにもワクチン接種を受ける事をお勧めします。

● 犬ちゃんも一緒にお出かけしたい

近年、次のような身近な施設では、入場する時やホテルで滞在(猫ちゃんも)する際の条件に「ワクチン接種は済んでいるかどうか」と確認をとる施設が増えてきています。
 ○ドッグラン
 ○ペットホテル
 ○ペット同伴の宿泊施設
 ○動物病院
 ○ペットサロン

など、他にも犬ちゃん(猫ちゃん)の出入りが多いさまざまな施設があります。

ウイルスに感染してしまった動物が出入りし、施設内でウイルス感染が広がり、さらにまた別の出入りした動物が次々へ感染を広めていきます。

そこで事前にワクチン接種を受け、免疫がついていれば伝染病に遭遇した時に守ってくれるだけでなく、他の犬ちゃん(猫ちゃん)に伝染病をうつす心配がなくなります。

自分の愛犬・愛猫にもしっかりワクチン接種をしてあげて、様々な施設へ安心して連れて行けるようにしておきましょう。

●高齢の猫ちゃん犬ちゃん?

高齢になるにつれ免疫力は低くなっていくので、健康的な成猫。・成犬よりも伝染病への危険リスクは高くなります。

年齢を重ね自然と全身の筋肉や内臓が衰えているところへ「ワクチンを接種しても良いのかな?」と不安を持たれる飼い主さんも少なくないと思います。

「伝染病に感染してしまうのは怖いからワクチン接種をさせたいけれども…」と、不安・迷いがある方々へアドバイスしたいと思います。

免疫力は高齢になるにつれ低くなっていき、その状態のままではでウイルスに感染しやすい上、体の衰えも重なって症状も悪化してしまいます。
免疫力を高いまま維持するというのを目標にし、年齢には囚われずに獣医師と相談の基に定期的にワクチン接種を受けることをお勧めします。

ワクチン接種を受けるのは、体調が万全な時がベストです!

なので「下痢・嘔吐・食欲不振など、特に異常な症状以外でも、いつもとなんだか様子が違うことがある」と些細な変化でも感じた場合、まずは相談をして必要ならば検査を受けください。治療・処方をして容態も落ち着いてからワクチン接種を計画していきましょう。

現代も潜んでいる恐ろしい感染症ウイルスから、大切な家族・パートナーのペット達を守る方法、ワクチン接種をすることの大事な意味がご理解いただけたら動物看護士として嬉しいです。

第10回は「狂犬病ワクチン」を予定しています。次回も読んでくださいね。

宮村夏美

動物看護士。12歳で子犬を保護し、その犬が天寿を全うするまで一緒に暮らす。その間、夢中で愛犬と遊び、無償で返ってくる愛情に心が癒され、助けられる。
「愛犬のために何かしてあげたい」という想いから、動物看護士の道を歩む。目指しているのは「動物たちがストレスなく過ごせる幸せな環境づくり」。
飼い主さんと獣医師の橋渡し役、ペットについての悩みを抱える飼い主さんの良き相談役になっている。日々の原動力は、ともに暮らした愛犬への強い想いだ。

うちだ動物病院
http://www.uchida-animal-hospital.com/index.html




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