Vol.32 数字でおぼえる良い食べ方

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投稿日:2016/06/15

数字でおぼえる良い食べ方

これが体に良い、あれが体に悪いとか、あれもこれも食べなきゃなど、
まわりの情報に振り回されて、食事のバランスがかえって悪くなってしまうことがあります。
 
今の自分の体にとって何が必要か?は、自分の体としっかり向き合って、体が食べたいと思うものを手に入れ
自分で調理して食べれば、解決することですが、自然と離れ、地球の空気感を感じることの少ない今の都会では、そんな感覚さえ感じることは難しいかもしれません。
 
そこで今回はグッと合理的に、バランス良い食べ方ができる数字の目安をご紹介します。
 
 
■ 食事バランスほど難しいものはない
 
栄養や食事の講習会に行くと、必ず耳にするのが「食事はバランスよく食べましょう」。
この言葉で良い食事の説明がすべて終わってしまうような気がしませんか?便利で簡単な言い回しですよね。
バランスよく食べることを説明する方法はいくつかありますが、個人個人で食習慣が異なるため、
わかりにくい提案であることは間違いありません。
 
確かに、赤・黄・緑の3色の食品群や厚生労働省などが示している「食事バランスガイド」は、バランスの
目安になります。自分の食べ方のクセに気づく参考になりますので、定期的に利用をおすすめします。
 
また、「バランスよく」という言葉の背景には、いろいろな食品をまんべんなく食べましょうという考え方も
あります。口から入る食品は決してリスクゼロではありません。食品の中には大切な栄養素以外にも、
ウイルスや細菌、カビ、化学物質など体に有害なものも含まれています。そのリスクを分散する意味でも、
いろいろな食べ物をバランスよく食べましょうということになるわけです。
 

では、一番わかりやすいバランスのとり方として、おすすめしたいのは「一汁三菜(いちじゅうさんさい)」です。
これは、もともと懐石料理の献立の構成をあらわす言葉で、
これで和食の基本的な献立が作られています。
 
主食のごはんに対して、一つの汁物と大・中・小 三つのおかずを組み合わせます。
 
(出典:「家庭の食育」服部幸慶/KIRASIENNE)
 
ちなみに、ごはんの他に四つの品が必要となりますが、日本では四という数字を嫌うため、一汁三菜という
言い方になりました。
三菜は、ます、大のメインのおかずが一つ。最近はここに、肉・魚などのタンパク質を持ってくることが多い
のですが、本来の懐石料理でのメインは「煮物」になります。中と小のおかずは、副菜と呼ばれる野菜やきのこ、
海藻などを使った料理です。
 
この一汁三菜で食べると、自然とバランスのとれた食事になります。
この食べ方は和食の食べ方ですので、自然と和食を選ぶことにもつながります。
 
一汁三菜のすべてを手作りするのは大変ですので、テイクアウトで大のメインのおかずを買って、汁物と
中と小のおかずを作ることをおすすめします。そうすれば、旬の野菜を楽しむこともできますし、新鮮な野菜は
ビタミンなどの栄養価が高く、体に良いからです。
 
 
■ 知っておきたい野菜の目分量
 
ご存知のように、日本人は野菜不足です。統計では、1人1日300g程度の野菜を食べていますが、
厚生労働省が示す目標値は1人1日350g以上です。
 
350gというのを具体的にわかりやすくすると、小鉢に盛りつけた野菜料理で5つ分です。
小鉢に盛り付けると、1つおよそ70gの野菜がとれます。70g X 5 = 350g。
同様に、小鉢1つ分を手のひらで表すと、ちょうど片手の手のひらに乗るくらいの量になります。
 
ただし、これは煮たり焼いたりした‘料理した野菜’の目安です。サラダなどの生野菜の場合は、大皿1枚分で
小鉢1つ分に。手のひらで換算すると、生野菜は両手の手のひらに山盛りの量で小鉢1つ分に相当します。
 
野菜は不足しがちですので少し多めにみて、3度の食事で毎回小鉢2つ分を食べると、目標値をクリアできることになります。。
 
さらに、その野菜の中でも色の鮮やかな緑黄色野菜と色の淡い大根、キャベツ、キュウリなどの淡色野菜のバランスは、緑黄色野菜1:淡色野菜2です。食べる前に色を見渡してチェックしてみましょう。
 
また最近は、果物を食べない人も増えていますので、果物も毎日小鉢1つ程度を食べるように心がけましょう。
 
 
■ 知っておくと便利な数字
 
食べすぎは体に良くない。わかっているけれど、おいしいものはつい食べ過ぎてしまう…。
CMでもおいしいものは糖と脂肪でできていると言っていますが、本当にその通りです。
糖と脂肪は人の生命維持に欠かせないもので、味覚という感覚からも命にかかわるそれらの栄養は、おいしく
感じるようにできています。飢餓の時代が長かった人類は、糖と脂肪をおいしく感じ、優先して食べるように
進化してきました。かつて、糖と脂肪は無くてはならないものだったのです。
 
しかし、飽食の今、つい食べすぎてしまう糖や脂肪は、これまでとは違う存在になりました。
炭水化物ダイエットとか低糖質食などが世の中ではにぎわっていますが、炭水化物を一切とらないというのは
危険です。最終的に体を構成するタンパク質がエネルギーにまわってしまい、結果、体が弱くなるからです。
 
炭水化物の適量は、たとえば、ごはんは握りこぶしのグーの量が1食分の適量です。自分の握りこぶしの大きさが自分に合っている量です。
ただし、これは40歳以上の方の場合。
 
20代30代の代謝がまだ活発な世代やそれ以下のお子さんは、ごはんをきちんと食べましょう。
体に必要なエネルギーを炭水化物でしっかり確保しなければなりません。特に成長期の子どもに炭水化物ダイエットは
やってはいけません。‘ごはんは体に良くないと思っていました’という親御さんが最近出てきています。
子どもの成長に必要なものは、タンパク質よりも炭水化物です。また、ごはんを食べないと、結局おかずで
おなかをいっぱいにしてしまい、その分、脂肪や塩分が増えてしまします。
 
では、おかずのタンパク質の適量はどのくらいでしょうか?
タンパク質は、食べ過ぎも不足もよくありません。女性は「野菜中心」といって、特にお昼ごはんに、気がつくと
タンパク質を食べていないということもありますので注意が必要です。
タンパク質の不足は、低体温、免疫ダウン、だるい、やる気が出ない、骨が弱くなる、老化や肌荒れなどを招きます。
具体的なタンパク質の適量は、片手のパーを出して指を含まない手のひらの部分
これがタンパク質の1食分の適量です。その部分に肉・魚・卵・大豆製品などを組み合わせ、毎食欠かさず食べます。
 
さらに、気になる油は、油として調理に使う量の他に、もともと食品に含まれている油もありますので、
具体的な量を示すのはむずかしくなります。油も体になくてはならない栄養ですが、50代くらいまでの人の食生活では、
不足よりも取りすぎを心配するほうが妥当です。特に、お肉の白い脂身とバターなど常温で固まっている油は
とりすぎに注意が必要です。
 
油の種類によっては、不足しがちなものもあります。αリノレン酸またはω-3系=n-3系といわれて注目されているエゴマ油・シソ油・アマ二油などは、1日小さじ1程度を目安に加熱しないで生のままとりましょう。
細胞の炎症を抑えアレルギー予防にもつながります。
 
これらの油は酸化しやすい=痛みやすいため、選ぶ時は用量の小さい密閉ボトルのものをおすすめします。
 
一方、1日3食が和食でポテトサラダ程度しか油をとっていないという食事の方は、オリーブオイルを1日
大さじ1杯(15ml)程度とることをおすすめします。オリーブオイルは、体の酸化つまり体につくサビを落とし、
便の流れを良くする潤滑油になります。
 
この他、覚えておきたい数字は間食の場合。
おやつは、1日150キロカロリーまで。食べる時は食品表示をよく見て計算しましょう。
水分は、1日1.5リットルを目安に。体から出ていく水分は、汗や尿・便・呼吸などで1日2500ml。
一方、食べ物に含まれる水分と栄養素が体内で代謝する時に生まれる水分を合わせると1200ml。
2500 – 1200 = 1300 このような計算から1500ml=1.5リットル飲む必要があります。
 
さらに最近は、1日5杯以上緑茶を飲む女性は胃がんのリスクが下がるとか、
コーヒーを1日3杯程度飲む女性は、大腸がん、肝臓がん、子宮体がんのリスクを減らせるという数字も
ありますので、無理をしない程度で参考にどうぞ。

清水 千佳子

食育インストラクター/健康管理士一般指導員/FM Radio Program Director
日本成人病予防協会 専任講師 http://www.japa.org/?page_id=8057
正しい味覚を持つ子に育てる食育教室“テーブルルネサンス”代表講師

2005年、食育基本法の成立とともに食育の取材を開始。
ラジオ番組『服部幸雄の食育の時間』Japan FM Network(FM東京系列) 制作ディレクター
地元では杉並区食育推進ボランティアとして食育企画を立案・実施。
リマ・クッキングスクール(マクロビオティック料理)在籍。女児の母。




この記事へ 2 件のコメント

ニコラ

2016年7月1日 at 11:14 am

数字で覚える、おもしろく、大変参考になりました。
確かに概念でいろいろ覚えておりますが、実際の量など、個人的にバラバラですものね。
周囲にも教えようと思います。ありがとうございます。
今後のご活躍を期待しております。是非是非、頑張ってくださいね。

    清水

    2016年8月15日 at 4:55 pm

    ニコラさん、コメントありがとうございます。ぜひ実生活でご活用ください。
    食べ過ぎが良くないのは十分ご承知だと思いますが、不足しても調子が悪くなる原因になります。
    1日3食でおおよそのバランスを取ろうと考えると、気持ちもラクになりますよ!

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