投稿日:2016/08/23

第11回 アレンジメントのリメイク ベーシックなブーケを南国調アレンジメントへ

皆さんこんにちは。フラワーデザイナーYURIです。

お部屋の装飾やインテリアとしてプリザーブドフラワーやアーティフィシャルフラワーのアレンジメントを飾られている方も多いと思います。でも、買ってから時間が経って「ちょっと飽きちゃったから雰囲気を変えたいなぁ」って感じること、ありませんか?

今回は、そのような時にピッタリ、アレンジメントのリメイク術についてお話ししたいと思います。

●友だちから託されたブーケを2年後リアレンジ

先日、「このお花、どうにかして綺麗に、華やかにならないかなぁ?」と相談を持ち掛けてきたYさん。彼女が持っていたのは、白のラナンキュラスやブルニア(実)を中心に、ドーム型にアレンジされたプリザーブドフラワーでした。
これは、もともと彼女の友人が2年前に結婚式を挙げた際、たずさえたウエディングブーケだそうです。ブーケを受け取ったYさんが、お花屋さんに頼んでプリザーブド加工してもらったものだとか。

プリザーブドとは英語の「preserved」のことで、「保存された」という意味があります。生のお花を特殊な技術で加工したものをプリザーブドフラワーといいます。

ただ、アレンジの形も、追加されたお花も、「残念ながら自分のイメージとは違っていた」とのこと。
「プラスチックの土台も変えて、下に敷かれたアジサイも取り除いてしまって、華やかな印象に変えたい」と、ご相談いただきました。

結婚されたお友だちは、ブーケをYさんに渡したいという思いから、直接ブーケを託したそうです。そして、そのお花をいつまでも残そうとしたYさんの気持ちも素敵だなと思い、ご依頼をお受けしました。

●新しいお花も加えてイメージチェンジ!

もともとのブーケの姿を写真で見せていただくと、ラナンキュラスとブルニアのシンプルで美しいラウンドブーケでした。
今回アレンジを作り直すにあたって、式当日のブーケのイメージを忠実に再現するか、もしくは全く違うイメージにしたいかをYさんに伺ったところ、「今のアレンジが全体的に暗い印象だから 、ピンクとか別の華やかな色合いのお花も入れて、イメージを思いっきり変えてみたいな」とのことでした。

アレンジを飾るお部屋のインテリアは、基本的にはシンプルで一部が南国調になっているとのことでしたので、南国らしい濃いピンク色を加えて新たなアレンジを作っていくことにしました。

●アレンジメントの解体作業からスタート

まず私は、お預かりしたアレンジメントの解体作業からスタートしました。
結婚式からすでに2年が経過していることもあり、解体してみるとお花の破損が思ったよりも進んでいました。

プリザーブドフラワーは、直射日光が当たるところや湿度の高い所に置いておくと、早くて1〜2年で色あせてしまったり、花びらが落ちてしまうことがあります。飾る場所は直射日光の当たらない所を選び、アレンジメントをクリアケースに入れたりするなど、保存状態に少し心を配るだけでも5年以上長持ちさせることが可能です。

●もともとのお花らしく、美しく整え直す

もともとブーケの主役だったラナンキュラスは色合いがくすみ、周囲の花びらと内側が潰れてしまっていました。幸いこのお花は花びらの枚数が多いので、1番外側の折れ曲がっている花びらや、内側のつぶれた花びらは取り除いてしまい、あらためてラナンキュラスらしく形を整えていきました。

ラナンキュラス3輪のうち1輪は破損が激しかったので、「アレンジに加えないほうが全体が美しくまとまるかなぁ」と最後まで悩みました。でも、思い切って上部2〜3mmを切り、花びらを整えなおして美しくし、アレンジに加えてあげることができました。


●新しく加えるお花をセレクト!

さて、新たに加える花材として選んだのは、くすんだ色合いをパッと華やかにする、ショッキングピンクのダリアです。こちらはプリザーブドフラワーではなく、アーティフィシャルフラワー(高品質の造花)です。
花材の準備ができたところで、Yさんの希望するアレンジ全体の形のイメージをお聞きしました。
サイズはこぶりで、器は丸や四角だと飽きてしまいそうだから「三角っぽい形がいい」というご要望。その要望を受けて選んだ三角フォルムの花器にアーティフィシャルフラワーのドラセナで土台を作り、その間に整え直したラナンキュラス、ブルニアと、追加したダリアをアレンジしていきました。

●お花たちをアレンジし直して新デザインに!

ラナンキュラスは傷んだ部分を後ろに向け、傷をカバーするような形で、色が目をひくピンクのダリアを配置しました。とはいえ、ダリアが主役になりすぎないように気をつけ、ブルニアも1段高くアレンジして存在感を出すようにしました。
出来たアレンジメントがこちらです。
もともとのブーケでは上品にまとまっていたブルニア。今回のアレンジメントでは、2種のお花の間から覗くように顔を見せる姿かたち、そしてその渋い色合いが、いいスパイスになっていると思います。

Yさんに写真を送ったところ、「とっても素敵で一目惚れです」とOKサインをいただくことが出来ました。
お友だちの結婚式の素敵な思い出も残しつつ、「今のお部屋に合った、新たなアレンジとしてご提案出来たのでは?」と思っています。

●さいごに

今回のリアレンジで、色合いは南国を意識しましたが、決してダリアの花は南国を思わせるものではありません。ですから最後、アレンジメントに南国調の香りづけを施しました。プリザーブドフラワーに水気は禁物なので、香りをつける部分はアーティフィシャルフラワーのところだけにしてくださいね。

南国テイストの香りは様々あるのですが、今回はジャスミンとイランイランを選びました。ジャスミンはYさんの1番好きな香りでもあります。

イランイランは南国特有のお花で、気持ちを和らげる独特の甘い香りを放ちます。そして、イランイランを加えたのには、もう一つ理由があります。Yさんと何げない話をする中で、「最近、動悸の症状がある」と、彼女が言っていたためです。
イランイランは、動悸や高血圧の症状の緩和が期待できると言われています。ですから、ぜひ日常で香る香りの中に入れたかったのです。

この2つの香りに、全体が甘くなりすぎないようにレモンとベルガモットの香りも追加し、ディフューザーの用途も合わせたアレンジメントが完成しました。

今回のように、プリザーブドフラワーやアーティフィシャルフラワーのアレンジや、インテリアのデザインに飽きちゃった時などは、ほんの少し費用をかければ、新しく生まれ変わらせることができます。

家に眠っているアレンジメントなど、生まれ変わらせたいものなどあれば、ご相談くださいね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。次回もどうぞお楽しみに。

YURI フラワーデザイナー

ウェディングフラワーや贈り物のアレンジメントのフラワーデザイン、店舗・レストランや個人邸宅内を飾るトータルフラワーコーディネートを行う。 「お客様と話し合う時間を多くとり、イメージの共有を大切にした上で作りあげる」のがYURIのフラワーデザインのコンセプト。
母の影響で幼少期より華道(草月流)を学ぶ。
薬剤師。アロマセラピーアドバイザー。フラワーライフセラピスト。
ErvaNote http://ervanote.com/




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