真珠のお話(基礎編) 

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投稿日:2012/01/26

Kireiに生きる 新井 敏子


ファッション業界に長いこと身を置き、お洒落には関心がありますが、ジュエリーとなるとまったくの素人です。縁あって真珠の分野に入り3年、これが実に奥が深い世界でした。 実務と研究の中で、真珠の持つ魅力と奥深さに魅了されている日々ですが、ここで真珠について簡単にご紹介いたしましょう。

真珠は人類が出会った「最初の宝石」と言われています。世界中のいたるところで神話や伝説になり語り継がれています。日本では1908年に御木本幸吉らの努力により真珠の養殖が成功し、世界に誇る「あこや真珠」が誕生したのは知るところです。

真珠は、「月のしずく」や「人魚の涙」とも言われています。守護のパワーが強く、ストレスで疲れた体を癒してくれます。また「美しさ」を表す珠でもあり、身につけると「美しく優しさを感じさせる人になれる」と言われています。生命体から生まれる宝石で、まるくて神秘性を持っている所以でしょう。

真珠の印象と言えば、映画「ティファニーで朝食を」でオードリーヘップパーンが身に着けていた幾重にも巻いた、ロープネックレスや、ココシャネルがトレードマークのごとく着こなした大粒のオペラタイプのネックレス。女性の美しさと気品を表す装いの代名詞で、とても素敵な着こなしなので記憶に残っています。
絵画の中では、女性の人物像を描いたオランダ画家「フェルメール」その人でしょう。生涯で30数点の作品しか残さなかった彼も、そのうち7点の作品の構図に真珠を効果的に使っています。代表的なのが日本人にも人気のある「真珠の耳飾の少女」です。

いつからか人生のドラマティックなシーンを演出する真珠ですが、真珠通になるには、本物の真珠を見る機会を頻繁に作ることをお勧めします。良い真珠を選んで身につける。そうしていくうちに真珠の着こなしが身についていくでしょう。本物の大人の美しさを真珠とともに、内面から醸し出して見ませんか?  

▼真珠の種類を知ることから始めましょう!

いまは世界中の産地からさまざまな真珠が登場しています。宝石からアクセサリー品に至るまで多様です。主な真珠の種類を知って、真珠の情報通になってください。

● 淡水真珠

湖や河に生息するイケチョウ貝から採れる無核真珠のことです。
現在は中国産が主流ですが、もともとは1900年代の初頭、琵琶湖から開発されたものです。
形と色が楽しめる、安価なアクセサリー的なものが出回っています。


● あこや真珠

あこや真珠は貝に核を入れ、海の中で成長させて、核のまわりに真珠層を形成させた
真珠のことです。日本で生産される代表的な真珠で愛媛、三重、長崎、大分、熊本などのきれいな海でしか養殖されていません。日本産のあこや真珠は真珠層のきめがとても細かく最高級品の真珠とされています。※花珠(はなだま)は、浜揚げ珠の上珠で色はピンク系、まきが厚く光沢も良く、キズがなく、まん丸であることが条件です。厳密には極めて少ないと言えます。

● あこやケシ

海水産養殖真珠を浜上げする際、主に副産物として採取される無殻真珠のこと。養殖している際に、貝に偶然砂などが入り込み、その砂を殻としてできた真珠です。ケシの花の種は大変小さいところから、ケシと呼ばれるようになりました。
丸みをおびた艶の良いケシは高級品として加工されます。小さいケシを集めて数十連にしたネックレスなどはあこやケシの逸品とも言われます。

● シードパール

シードパールは、無殻真珠で100%真珠層であるため独特の柔らかな光沢と清楚で優雅な風合いがあります。ヴィクトリア王朝時代には、ダイヤモンドより貴重な物として王冠やティアラ、あるいは貴婦人たちの装身具に大変人気がありました。1.5mmから2mm未満、微細な真珠を使ったジュエリーは、今ではアンティークな世界でしか見られなくなりました。(写真)は真円に近い真珠を選りすぐり現代に映えるアンティークスタイルに仕上げています。

● イエローゴールド・あこや真珠

あこや真珠ナチュラルの中でも、とてもめずらしいのがイエローゴールドの色合いの珠です。年月をかけ巻きをつくるゴールドは天然の色です。今では採れなくなって久しい希少価値のあるものですが、和珠が作り出す上品な黄色味の光と色で、日本産の王者にふさわしい独特な魅力を醸し出しています。

● 白蝶真珠

あこや貝より貝殻が大きい白蝶貝から採れる真珠です。あこや真珠に比べて大玉で、直径15mmくらいまで育つものもあります。色は白やゴールドなど。照りの良い美しい銀白色の大珠は貴重です。オーストラリア、インドネシア、フィリピンなどが産地です。一般的に南洋真珠と言われています。

● 黒蝶真珠とは

黒蝶貝から採れる真珠です。白蝶真珠と同じく大玉で、色は黒もしくは深い緑に赤みが買った反射のある「ピーコックグリーン」に人気があり、価値も高いものです。タヒチ、フィジーなどが産地です。染色処理を行って「黒真珠」と呼んでいる物もありますが、黒蝶真珠は天然の色です。

● マベ真珠とは

マベ貝で育てられる真珠を言いますが、半円真珠全般を指すことが多いです。独特のきれいなレインボーカラーの輝きを放ちます。近年、養殖技術の向上により半円に加えて、球形のものも少量ながら採れるようになっています。マベ貝は奄美大島やカンボジア、スリランカなどに分布しています。
新井 敏子

新井 敏子(あらい・としこ

婦人服メーカーのミカレディ(株)で営業を始め、マーケティングと企画を担当した後、宣伝広報として販促物の制作、ブランド開発、イベントプロデユース、PR誌の編集などを手がける。アタッシュドプレスとしても第一線で活躍し、マスコミやテレビ関係のドラマやニュース、情報番組のタレントの衣装をアドバイス。退社後は、ジュエリーメーカー(株)セベルピコのマーケティングディレクターとして、ジュエリーアクセサリーの商品開発を手がけている。団塊世代の仕事が好きな生粋のキャリアウーマンである。
財団法人日本ファッション協会 「Urara:Kai(うらら会)」メンバー。

Urara:kai(うらら会)ってなあに?

「Urara:Kai(うらら会)」は2003年4月、日本商工会議所、東京商工会議所を母体とする一般財団法人日本ファッション協会に設立された働く女性たちの会です。 働く女性たちの“今”から豊かな生活文化を考え、さまざまな活動を通じて現代社会のあり方や仕組み、女性のワークライフバランスを模索・探求し提言をしています。




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