Vol.20 手作りごはんのススメ

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投稿日:2014/12/15
どんなものを選んで・作って・食べればいいか、それが「大人の食育」。
口に入れてゴックンする前に、体に良い食べ方を知って 体の中からキレイになりましょう!

この時期は、みんなで集まり、ごちそうをいただくことも増えます。
そんな時、皆さんは外食を利用しますか?それとも、買ってきて持ち寄りますか? 
あるいは、手作りですか?

特別なイベントでしたら、外食や買ってきた料理を利用することも悪くありませんが、普段の食事で外食や買ってきた料理が増えると、体に良くないことはご承知ですよね?

■ 生鮮食品を買う人が減っている

普段の食事は、できるだけ素材から料理することが望ましいのですが、実は今、「生鮮食品」を買う人が減っています。

「生鮮食品」というのは、野菜や果物、肉、魚、卵、豆腐など、いわゆる食材のこと。
その「生鮮食品」の消費量が年々減っています。
内訳を見ると、「生鮮食品」のうち消費が減っているのは、野菜・果物・魚介類。
逆に、唯一増えているのが肉類です。

生鮮食品としての魚を買わないので、魚の区別がつかない人も・・・。

生鮮食品を買わない人に理由を尋ねたところ、「価格が高い」、「お店まで買い行くのが不便」、若い人では、「買いたい時間にお店がやっていない」、「買っても料理ができない」。
確かに、以前よりも野菜は高くなりましたし、特に魚は、どんな魚でも高級魚の領域。
食材から作るとなると、材料費が高くつくのは否めません。

では、外食は?というと、実は、外食産業の市場規模も減っています。
1997年の29.1兆円をピークに、景気の影響を受け、減少傾向が続いています。
外食もしない。食材も買わない。では、何を食べているのかというと、「中食」です。
「中食」という言葉をご存知でしょうか?
「中食」とは、買ってきたお惣菜やお弁当などを家で食べる食事のこと。
出来合いのもので済ませることです。

ちなみに、「中食」に対し、家で作って食べる食事を「内食(うちしょく)」といいます。

「中食」は、この30年で1.1兆円から5.8兆円と5倍にも成長し、今も伸び続けています。
あるスーパーマーケット協会の調査によりますと、「平日の晩ごはんに中食を利用する理由」は、1位「時間の手間がなくなるから」、2位「調理時間が短縮できるから」、3位「片付けの手間が減るから」。

最近は、単身世帯や高齢者だけの世帯も増えていますし、女性の社会進出や夜遅くまで残業など中食を利用せざるを得ない人も増えています。
また、最近の中食には、カロリーや素材に気を使っているものも増えてきましたが、それでも、栄養バランスが決して良いとは言えません。

■ 気をつけよう「中食」

中食の注意点は
●味が濃い=塩分が高い。塩分のとり過ぎは、高血圧、脳卒中の原因です、同時に、普段の食事でもしょっぱいものを好むようになり、薄味がおいしく感じられなくなって、結果、濃い味を好んでしまうという悪循環に。

●油を多く使っている=カロリーが高い。
フライや天ぷらなど、揚げものに代表されるような油を多く使った料理は、おいしさを保証しているようなもの。
ですから、野菜の煮物にも油がたっぷり使われていますし、ポテトサラダ、サラダのドレッシング、パスタ料理、カレーなど、あらゆるものに油が使われています。独特の照りも出て見た目のおいしさもアップしています。

きんぴらごぼうやひじきの煮物も油たっぷり。味が濃い。
ごぼうやひじきなど素材自体の味よりも、油と調味料の味になっています。


●ビタミン・ミネラル・食物繊維が不足しがち。
中食に使われる野菜は、切ってから洗うなど衛生面が厳しく管理されています。
野菜を切ってから洗うと、ビタミン、ミネラル、食物繊維など、体を調節する栄養素が失われます。
また、調理後、長時間陳列するため、その間にもビタミンはどんどん失われていきます。

●野菜の量が少ない。中食で売っている野菜はサラダが中心です。生野菜は、かさがありますが、実際の量は少なく、野菜不足に陥ります。

野菜料理のお惣菜を買うよりも、ミニトマト、大根おろし、野菜スティックなど、野菜をそのまま食べるほうが、ビタミン・ミネラルは摂取できます。

●肉を使った料理が多い。野菜料理を食べたいと思っても、肉がいっしょに使われていることがよくあります。これも、おいしさUpのため。肉や油のとり過ぎは、悪玉コレステロールを増やし、血液ドロドロ、動脈硬化の原因になります。

このように、中食は栄養面ではお勧めできない理由がいろいろあります。

おしゃれなデリも増えました。たまに利用するのはいいでしょう。
しかし、当たり前のように中食を利用して、ビタミンが足りないからとサプリメントにお金をかけたり、体調が悪くなって医療費がかかることを考えると、やはり、「生鮮食品」から自分で調理するほうが賢いでしょう。

■ 理想の晩ごはん

今、平日の晩ご飯を「すべて素材から調理する」という人は38.5%。半分にも満たない数字です。
毎日の晩ごはん、どうしていますか?
仕事が忙しい、めんどうくさい、買い物する時間がない、買っても余ってしまう、料理が苦手、お付合いが多い…。手作りできない理由もいろいろあるかと思いますが、毎日の「食」に対する意識が希薄になっていませんか?

そんな中、先ほどの調査ではこんな結果も出ています。
「理想とする平日の晩ごはん」について尋ねたところ、「素材から調理したい」という人が全体の85.9%。
独身男性でも73%、一人暮らしでも 76%の人が「平日の晩ごはんは、素材から調理をしたい」と答えています。
つまり、これだけ食事が便利になっても、理想の晩ごはんは、‘生鮮食品から作る手作りのごはん’。
‘買ったものよりも作ったもの’のほうが、心の満足感にもつながっているようです。

手作りの良いところは、新鮮、味を好みに調節できる、旬を味わえる、地産地消につながる、健康を考えて塩分や油を減らせる、食品添加物の心配がない、精神的な満足感、そして、食べる人に対して手心(てごころ)が加えられる。
手心というのは、食べる相手のことを考え、たとえば、材料を大きく切ったり小さく切ったり、味付けを考えたり、元気になるよう温まる料理にしようなど、手作りならではの愛情です。

たとえば、切干大根の煮物もひき肉を入れて作れば、男性や子どもも好んで食べます

もちろん、手心は自分自身に対しても同じこと。自分の体をいたわり、自分の食べたいもの選んで食べたいように調理する。インドの伝承医学アーユルヴェーダには、『最も癒される食事は自分で作った食事である』という言葉あります。

■ 心からおいしい!と言えるもの

誰もが、このような手作りごはんの良いところをわかっているのですが、それでも、手作りは大変と考えてしまうのは、世の中のあらゆるものが便利になっても食事作りだけは簡素化できないからでしょう。
今、世の中では、「時短料理」がはやっていますが、時間短縮で作った料理を心からおいしいと思ったことはありますか?それよりも、手心を加えて作られた料理に軍配が上がるはずです。

そして、過去の歴史を振り返ってみても、食事作りが簡単だったという時代はありません。
生鮮食品も今のよう簡単に手に入りませんでした。お金があっても買えない時代もありました。
調理の手間も今よりずっとかかりました。何もこの時代だけが、手作りが大変ではないのです。

そんな大変ながらも、手作りで何とかやってきたのが、今の元気なおじいちゃんおばあちゃんたちです。
生鮮食品から作る手作りごはんより、便利な中食を食べて育つ子どもたちは、健康で長生きできるのか?
日本の未来を作って行かれるのでしょうか?

そして、「生鮮食品を買っても、素材から調理ができない」というのは、明らかに勉強不足。
料理は「生きる力」の基本中の基本。料理に自信がない方は、どんなところでも構いませんので料理教室へ通ってみることをオススメします。
これまで知らなかった食の世界を覗くことで、作る楽しみが増え、普段の食事もグーンとおいしくなります!

「買ってすませちゃえばいい」「食べに行っちゃえばいい」という時代ですが、手作りに勝るものはありません。こんな時代だからこそ、あえて“勇気と決意”を持って、手作りのごはんを大切にしていただきたいと思います。

清水 千佳子

食育インストラクター/健康管理士一般指導員/FM Radio Program Director
日本成人病予防協会 専任講師 http://www.japa.org/?page_id=8057
正しい味覚を持つ子に育てる食育教室“テーブルルネサンス”代表講師

2005年、食育基本法の成立とともに食育の取材を開始。
ラジオ番組『服部幸雄の食育の時間』Japan FM Network(FM東京系列) 制作ディレクター
地元では杉並区食育推進ボランティアとして食育企画を立案・実施。
リマ・クッキングスクール(マクロビオティック料理)在籍。女児の母。




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