投稿日:2019/01/25

ブラジル発「駐妻」に転職しました!
〜 ワーキングウーマン の ポジティブ ラテンライフ 〜

 
日本からの初ゲストと旅を終えた私は、燃え尽き症候群になりました。遠路来てくれた友達に感謝し、新たなブラジルをより好きになり、南米の街の違いに気づき、大いに興奮した反動からか、大仕事を終えた安堵感からか、風邪気味にもなりました。「良い空気」という意味の街ブエノスアイレスは、思いの外乾燥してたしなぁ~。

とはいえ「駐妻」に転職した私としては、本業をおろそかにする訳にはいきません。1週間留守にしていた上に、風邪如きで寝てる場合じゃないので、翌日はモリモリ家事をしました。改めて主婦って大変ですね。365日お休みないんだもの。共働きしてた時は、気分的に休日はちゃんと休みモードだったけど、専業主婦ともなると、なんか休めない。特に、遊んで来た後は、意地でも具合悪いなんて言えないよ。働いていないことへの後ろめたさでしょうか?はたまた貧乏性なのか?

家事で特に大変なのは洗濯物!旅行中の分に加えて、夫もきっちり留守中の洗濯物を取っておいてくれたので(単身の時は自分でしていたのに、すっかり家事放棄です。)大量の洗濯物と格闘です。その結果、、、洗濯機が壊れました!この修理に関するストーリーは、またの機会にご紹介したい、ブラジルあるあるで、日本のようにすぐに修理は来ないので、気長に構えて対応しないと、精神やられちゃいます。

次に、冷蔵庫を覗くと水しか入っていません。「ちゃんとご飯作ってた?」と夫に訊いても「適当~」とか言って、何にもしてないこと見え見えです。以前は出来ないながらも、トマト缶とか煮てたじゃない。人間って一旦人を頼ると、自分ではやらなくなるんですねぇ。空っぽの冷蔵庫を恨めしく眺め、意を決して買い出しに行きました。手がちぎれる程の荷物を持ち帰って冷蔵庫に収めたら、少しだけホッとしました。

夫が掃除好きなので、チリやホコリはそれほど残っていませんでした。でも、乾燥した空気に潤いを与えるために、各部屋の隅に水を張ったコップを置きました。早いもので、ここへ来てから2ヶ月以上が経ち、季節は冬から春になり、気持ちも移ろいやすくなっていました。 幸い風邪はこじらせることはなかったのですが、私はその後もしばらく脱力感から抜け出すことが出来ず、1週間経っても10日経っても、何となくやる気が起きませんでした。意識して主婦業をモリモリこなしましたが、珍しく家から一歩も出ない日が何日かあって、ぼんやりしているうちに、夫が日本へ出張する日がやってきました。ブラジルでの、初めての留守番です。

慣れない土地で留守番するのは、少しだけ緊張します。正直、ちょっと羽を伸ばせるという楽しみも無いと言ったら嘘になりますが、一方で、治安の事、お金の管理とかうまく対処できるかな?と心配。 実際、夫が出発する日の日中、私はデビットカードの暗証番号を何故か3回間違えて、ロックしてしまいました。明日から1人なのに!まだ私名義のクレジットカードは出来上がってないし、どうしよう。すぐに仕事中の夫に連絡して、恐る恐る事の成り行きを説明し、出来る限りの現金を引き出しすよう頼みました。

ちなみに、ブラジルでは、街中のATMへは危険なので私達日本人は行きません。そもそもカード社会なので現金は手元に置かないのが普通ですが、どうしてもキャッシュが入用な時は、会社の敷地内にある銀行の出張所で下ろすか、企業によっては銀行の担当者が来てくれて手続きします。

なのに、その唯一の口座のデビットカードをロックしてしまったのです。これは私の失態なので、荷物を取りに一旦家へ帰って来た夫に「ごめん」と3回謝ったけど、1回も返事してくれませんでした。うわぁ~完全に怒ってる。現金の入った封筒を、ポンとテーブルに置いて「10日間、気をつけて!」と釘を刺されました。はっはぁ~~ごもっともです。ここは、低姿勢でしおらしく見送りました。

こうして暫しの一人暮らしとなりましたが、週2回のポルトガル語と、土曜日の午前中に始めた日本語を教えるボランティア以外、今の私はこれと言ってやる事がありません。日本にいた時は、時間が足りないくらいやる事がいっぱいあったのに。それでもこれまでの2ヶ月は、生活を軌道に乗せ、新しい人間関係を育み、友達との旅行もあったけど~旅行も終わってしまいこうして一人でいると、実に時間を持て余します。 日中は、誰かとランチやお茶して時間を潰しても、一人で過ごす夜は果てしなく長く、このまま夜明けが来ないかもしれないとさえ思いました。

・これから先、何して暮らすの?
・やりたい事見つけなくちゃ!
・じゃ、やりたい事って何?
・いや、とにかく何かしなくちゃ!

という思いが、何度も何度も頭の中を巡ります。自分でも気づくほど、自己肯定感が低くなっていて、「ここにいる私は価値のない人間」と、クライシス。カードの一件から、収入が無いから自分の口座を作ることすら出来ない、大人なのに誰かを頼らないとお金の準備もできない、自立していない不完全な人間みたいで、心がざわつきました。気づくと頭の中は「何かしなきゃ」という思いが溢れて、ぐるぐると考えが巡り、焦ります。意味もなくもがきました。 そして、居ても立っても居られず、その10日間は、とにかく手当たり次第、クリック、クリック。

何をどの順番に見つけたかは、今となっては定かではありませんが、メールでコーチング受けたり、オンラインカフェに参加してお喋りしたりヨガしたり。リモートワークのセミナーをオンラインでうけたり。あとは以前から気になっていたキャリア志向の駐妻達のコミュニティに参加したのをキッカケに、今まで避けてきたFacebook始めたり。海外に住む日本人向けのオンラインヘルプデスクのボランティア相談員に応募したり、このコラムの原稿も書き始めました。なんだか五里霧中、無我夢中。

キャリアから取り残されて、世界中でぽっつりとひとりぼっちな気がしていたけど、無理矢理でも自分から動いてみたら、地球の色々なところと繋がりました。そして、世界が近づいて来て、一旦繋がるとどんどん広がっていったのです。それは森の中でパァーと霧が晴れていく様な感じでした。 立ってる場所が変わらないと見えない景色がある事も実感しました。そしてその立ち位置をどこに置くか、その環境作り自体も実は自分次第なんだと、眠れない夜に目をこすりながら、うっすら気づくことが出来ました。まだまだふらふらしてるけど、ブラジルでのキャリアがヨチヨチ歩きを始めた時、まさに「春はあけぼの」なのでありました。


・私はどこへ向かって歩いていくんだろ?何一つ確実なものがない、と思ってしまう今の私。
・ブラジルに来てから好きになったもの。 その1 絞ったレモンを入れたガス入りのお水。
・ブラジルに来てから好きになったもの。 その2 アサイボール、いちご入り。この日はパウダーミルクがけ。

・ブラジルの春の花、イペ。 青やピンク色や黄色も有ります。

セニョーラ・プリマベーラ

キャリアコンサルタント、ファイナンシャルプランナー。

夫の海外転勤をきっかけに、20数年間勤めた金融関係の企業を辞め、フリーランスになる。その後、地球の裏側ブラジルで人生初の専業主婦となる。知り合いもいなく、仕事をしない生活、収入のない自分の帰国後のキャリアも心配だけど〜〜今いる環境の中で、いかに心身ともにキレイに生きていくかを模索中。

女性も職業を持つのが当たり前の現代では、夫の転勤とは言え、様々な問題が立ちはだかります。私と同じように自分のキャリアとの狭間で悩んでいる人、これからその可能性のある人、、たくさんいらっしゃるはず。

キャリア=仕事だけでなく、ライフキャリア=人生そのものについて、一緒に考えてみませんか?

筆者:世界遺産イグアスの滝をバックに
滝のように人生は?レインコートは、イグアス国立公園のマスコット動物、アナグマ現地のオリジナル




この記事へ 7 件のコメント

Nathy

2019年1月25日 at 12:37 pm

私も同じような経験をしました。大事なのは自分に出来る事を人のために!ですねー

いわ

2019年1月25日 at 1:41 pm

いつも楽しみに拝見しています!
毎回パワフルで行動的なお姿は、刺激満載です。
そんな中今回のお話は、大人なのに一人では何もできないと思い込んでしまうもどかしさなど、何故か共感モードが満載でした。でも、そこから見える景色をご自分で変えることで世界を広げていくお姿は、やっぱり『さすがだなぁ』と溜息をつく程の感動を覚えました。
またまた新しいことが始まりそうな予感。
お体に気をつけて楽しんでください。

kaz

2019年1月25日 at 5:44 pm

まじめなんですよね。人のお役に立ちたい、それが私の存在意義だって。ずっと私も思ってましたが、最近少し考え方変えました。生きているだけで幸せなんだから、今自分に出来ることをすれば良いってね。
大勢を幸せにするのは、帰国してからすればいいんで、まずは身近な人を幸せにしてね。そして一番に自分を労って。

Mia Friday

2019年1月25日 at 10:22 pm

今回のテーマ、深いですね。
友人のご夫婦で妻の海外赴任先に夫が仕事を辞めて一緒に行った人がいるのですが、その男性も最初は自分の身体が日々、透明になっていくような感覚があった、と仰っていたのを思い出しました。
マダム・プリマベーラは行動力がありますね。
山奥で道に迷ったときに、じっと救援を待つタイプと、とにかく前に進み続けるタイプがいますが、マダムは後者ですね。
その前に進み続ける力の根源はなんなのか、いつか知りたいな、という気持ちになりました。
続き、楽しみにしています!

コアラ

2019年1月26日 at 11:28 am

立ち止まってしまった時こそ、何かを始める事の大切さを感じました。そしてそれだけいくつもの事を始められたプリマベーラさんは、やっぱり只者ではないですね。

ハワイ好き。

2019年1月31日 at 10:54 pm

kazさんのコメントに1票です(勝手に投票してすみません)。
プリマベーラさんの気持ちを思いつつ、今の私にも心に沁みました。

Gurako

2019年2月6日 at 11:46 am

人生はいつだって五里霧中、無我夢中
今回の話しは駐妻という立場だからではなくて、誰だって沸いてくる感情だと思います。
しかし、転んでもただては起きない!
七転び八起き、石でも何でも拾って起きる精神、これは今まで培ってきたアンテナが働くんですねさすがです。
今後の展開が楽しみです
アサイボール美味しそう食べてみたいな~

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