投稿日:2019/07/19

ブラジル発「駐妻」に転職しました!
〜 ワーキングウーマン の ポジティブ ラテンライフ 〜

 
26年前、貧しい地域であるブラジル北東部へ食料を届けたことから始まった「Amigos do Bem」という活動があります。その名の通り、いい友達になろうという温かい活動です。イースターをひと月後に控えた平日、私はこの団体のためのチャリティーイベントに参加しました。主催したのは、私もメンバーである駐妻で作っているコミュニティです。

このコミュニティは、2年ほど前にブラジルにいる数人の駐妻達が立ち上げ、当初は「夫の転勤のためキャリアを中断した妻達が、日本にいた時同様働けるように」という思いでスタートしました。まだ、私が日本にいる頃、このコミュニティの存在や代表者の方のことを新聞記事で目にしており、間も無く訪れる現実の日々を想像しながら、その記事を読んだことを思い出します。

ブラジルへ来てから早速調べて、入会申し込みしました。すでに会員数は300人超、世界中に広がっていました。キャリアを中断し、悶々としながら駐妻生活を送っている人のなんと多いことか!時代は変わっても、なぜか駐在家族の在り方やルールは、あまり変わってないんだなぁーと思いました。申込後、担当の方から即、連絡がありました。せっかく運営メンバーのほとんどがサンパウロに住んでいるのなら、お目にかかって話を聞きたい、と言ったら〜〜あれよあれよとお約束が出来て、2週間後にはサンパウロで3人の方に会うことが出来ました。

私より少し下の世代の人達ですが、日本にいた時も「働く妻・母」だった、現役バリバリ、まさにワークライフバランスを自でいく人達です。設立時の代表者はすでに本帰国となっており、発足メンバーの一人であるS香さんが今は代表です。彼女自身も帰国子女で、海外の大学を卒業後、国内外の金融機関で2人の息子を育てながらキャリアを積んできた様です。事務系サポートに強いKさんは、かつてJICAの活動で中米にいたこともあり、専門のIT関係の知識に加えて、スペイン語とポルトガル語が堪能な、3人の子供の母です。

連絡係としてこの会をアレンジしてくれたNちゃんは、台湾出身の好奇心旺盛な一児のママで、日本人のご主人とアジアに次いで、2度目の海外がブラジルだそうです。3人と話しているうちに、みんなとても積極的で、そして高い視点を持っている、日本の社会はこんな優秀な女性たちがいるのに、駐妻は人材の宝庫なのに、なんで活用していないんだ?と、思いました。就労ビザの問題や、夫の会社の文化や規則などがネックと分かってはいますが、なんだかもったないなあーと客観的に3人を見て思ってしまいました。

私が彼女達と意気投合した事は言うまでもありません。私自身も、自分のキャリアに関する思いをお話したところ、後日S香さんから、コミュニティの中でカウンセリングしてくれないかと、オファーがありました。勿論、二つ返事でお受けして、現在は運営メンバーや、メンバー候補者を中心にカウンセリングを適宜行っています。

このコミュニティでは、駐妻経験そのものをキャリアに出来るように地元への貢献もしつつ、ここにいる間に出来る事をしていこう〜と、様々な情報の発信や地域ごとのオフ会などを開催しています。その一環としてブラジルではAmigos do Bem 」を通して、現在住んでいるこの国の役に立ちたいということで、このチャリティーイベントは開催されました。(前置きが長くなりました)サンパウロ市内のレストランを貸し切ってのイベントです。会員以外にも、声をかけて集まった人は60名を超えました。

ピアノ、フルート、バイオリン、そしてライアーいう小型ハーブまで、こちらもボランティアで演奏会が行われました。演奏しているのは、駐妻やその友達、またはブラジル人と結婚した日本人妻です。ワインのテイスティングをしながら食事をしたり、お喋りを楽しみます。驚いた事にスペイン人の友達(ご主人は、日本人)とバッタリ会いました。聞くと、運営メンバーNちゃんとインターのママ友だとか。サンパウロ狭い!会費やゲーム参加費などを集め、寄付をしました。そこで、「Amigos do Bem 」の活動をより深く知るために、事務局からのプレゼンも聞きました。ポルトガル語の通訳は、運営メンバーのひとりHちゃんが務めます。ホント、みんな多才なんですよ。

このプレゼンを聞きながら、私が一番衝撃を受けたのは、貧困に苦しむ北東部地域というのは、今、私達が住むサンパウロ州と同じ国なのです。遠い海の向こうの話ではなく、同じブラジル国民が困窮しているのです。ブラジル人は消費主義と言われ、とにかくお金を使い、貯金はほとんどしません。食べることが大好きで、たくさん頼んで残すことは余り気にしていません。でも、同じ国にもそんな意識の人ばかりでない事を知りました。

この活動は、単に金品を与えるだけではありません。彼らに経済力を手に入れるノウハウも指導しています。その一つは、カシュナッツの栽培と販売です。国内大手スーパーに、彼らが作ったカシュナッツが置かれるよう、流通ルートを確保する手助けもしました。あ、そのカシュナッツなら、私買ったことある!チャリティーの一端に触れた気がしました。古着を届けるボランティアもあるのですが、これらの服にアイロンをかけて畳んで送れるようにする、というボランティアの手が必要で、今、お手伝いに行くのをコミュニティでも計画してます。

Ipea(応用経済調査)によると、それでもブラジル北東部の人々は、他の地域の人よりも幸せ指数が高く、平均値7.38 を示しています。(max10)経済的に豊かなサンパウロ州の6.68を大きく上回っているのです。収入は、幸福への直接的関連性がないことをデータは示しています。勿論、ある程度の収入のある人が幸せを語る事も事実ですが、逆に収入がないからと言って不幸とは限らないのです。また、別の調査では、ブラジルという国そのものも、世界で(トルコと並んで)4番目に幸せな国と言われています。

18000人にインタビューしたところ77%の人が「人生に満足している」と答え、30%の人が「幸せ」と言っています。ブラジルより上位にあるのは、インドネシア、インド、メキシコです。いずれも経済大国では有りません。さらに地域的に見れば、ラテンアメリカが世界でも最も幸せな地域だそうです。確かに、ブラジル人も、家族や友達と集い、食事をしながらいつまでもお喋りして、それで満ち足りている感じです。そこに貪欲さや粘り強さは感じませんが、幸せオーラは発しているように思います。心通う家族や友達の存在が、幸せのカギなのかもしれません。

昔、ある海外現法トップの方がおっしゃっていました。「海外に住んでで仕事させてもらうって事はその国の人に幸せなってもらう責任があるんだよ」一体、私には何が出来るでしょか?キャリア云々ではなく、今、住むこの国の人が幸せになる事、何か出来ないかなーって、このイベントの後からずっと考えています。


●笑顔で語る活動についての説明を聞くと、何故か胸が締め付けられるような気持ちになりました。
●ボランティアで演奏してくれた方達の音色は、心に沁みました。

●振舞われた見事なパエリア。こんな食事が出来る事にも感謝して。
●こうして活動を広めることでも、手助けになると信じてー。

セニョーラ・プリマベーラ

キャリアコンサルタント、ファイナンシャルプランナー。

夫の海外転勤をきっかけに、20数年間勤めた金融関係の企業を辞め、フリーランスになる。その後、地球の裏側ブラジルで人生初の専業主婦となる。知り合いもいなく、仕事をしない生活、収入のない自分の帰国後のキャリアも心配だけど〜〜今いる環境の中で、いかに心身ともにキレイに生きていくかを模索中。

女性も職業を持つのが当たり前の現代では、夫の転勤とは言え、様々な問題が立ちはだかります。私と同じように自分のキャリアとの狭間で悩んでいる人、これからその可能性のある人、、たくさんいらっしゃるはず。

キャリア=仕事だけでなく、ライフキャリア=人生そのものについて、一緒に考えてみませんか?

筆者:世界遺産イグアスの滝をバックに
滝のように人生は?レインコートは、イグアス国立公園のマスコット動物、アナグマ現地のオリジナル




この記事へ 5 件のコメント

romama

2019年7月20日 at 12:09 am

トップの方の言葉、沁みますね!
たとえ住んでなくても、旅行でも、そんな考えを皆んなが持てたら、皆んなが幸せになるのに。
小さなことでもいろいろ想像力を膨らませて、自分の出来ることしたいですね。プリマベーラさんは、すでに何歩も進んでると思います。これからも頑張って!

Mia Friday

2019年7月20日 at 7:36 am

セニョーラ
海外でも活動がどんどん充実してきていらっしゃいますね!
行動力がすごい!
駐在しているご家族の能力、潜在能力は素晴らしい資産だと思います。
いろいろな形でその力が発揮され、それぞれの地域に還元されるといいですね。
日本からも協力できることがありましたら参加したいです。

nathy

2019年7月20日 at 7:48 am

もしかしたら、ブラジルの貧困地域に住んでいる方は「本当の幸せ」の意味をご存知かもですね。

Hawaii好き

2019年7月21日 at 8:10 pm

「海外に住んでて仕事させてもらうって事は・・・」 うまく言えませんが海外の様々なところで働いていている人達とその家族が、仕事や生活の中で信頼を築いてきたのかなと思い、敬意を持ちました。

Hawaii好き

2019年7月26日 at 9:46 am

「海外に住んでで仕事させてもらうって事は・・・」
心に沁みました。
そしてもう少し思いました。
ビザの条件でもあるのですよね。例えば雇用を創出したり、資産を持って行ったり・・・。
自国以外で働くということはそういうこと。

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