投稿日:2019/12/20

ブラジル発「駐妻」に転職しました!
〜 ワーキングウーマン の ポジティブ ラテンライフ 〜

 
二度目のクリスマスが近づいて来ました。ご存知、ブラジルのクリスマスは真夏!北半球生まれにはピンと来ません。暑いのにモフモフしたデコレーションや、お決まり衣装のサンタを見ても、なんだかしっくり来ないけど、ブラジル人にとっては当たり前のこと。

その上、イベント性の強い日本のクリスマスとは異なり、カソリックの多いブラジル人達にとっては、ここから2月末のカーニバルまでは、一年のうちで最も特別な季節です。宗教的にも大切なイベントを迎えるに当たって、ワクワクしながら「クリスマス休暇が近いから」とか「カーニバルが終わるまでは」なんて言い訳で大抵のことは許されちゃう雰囲気です。

去年は、そんな感覚があまり理解出来ませんでした。月4回のダンスクラスが、早々に休みに入り、今月は2回しかレッスンしてないのに、ブラジル人は誰も怒りません。私は、月謝を1ヶ月分払ったのに、って憤慨しましたが、今年、ブラジル生活2年目になって彼らの気持ちを少しシェア出来た気がします。

それは、クリスマスならではのプレゼント、パネトーネ(panetone)を渡した時でした。この時期、お世話になった人に配る習慣があるパネトーネは、発酵したパン生地の中にドライフルーツなどを練り込んで作る日保ちのするケーキです。イタリア移民が多いブラジルでは、他にチョコレートやミルククリーム(doce de leite)を入れたバージョンもあります。11月に入ると、店頭にパネトーネの箱はうず高く積まれ、みんなたくさん買って、あちこちへ配ります。

昨年、私は先輩駐妻に言われるがまま、10個くらい用意して、24時間交代制のアパートの管理人さん、清掃員さんなど全員に同じ物が行き渡るように配りました。他にも、運転手さんやお稽古事の先生にも配ります。今年は、11月後半からクリスマス直前まで一時帰国する事が決まっていたので、早々に準備し配りました。お世話なってる人も増えたので、数も少し増やしました。

「こんなに早い時期にありがとう。今年最初のパネトーネをクリスマスに食べるよ」と、ポルトガル語のジョゼ先生は満面の笑みで、いつもより長めのバグをしてくれました。アパートの管理人さん達からも、代わる代わるにお礼を言われました。運転手さんのうち一人には直接会うことができず、他の駐妻に預けてきたら、わざわざ日本にいる私にボイスメッセージを送ってきました。

パネトーネ恐るべし!そんなに高価な物ではないのに、プレゼントすると必ずテンションが上がる物〜ふと、香港のお年玉(ライシー・利是)の事を思い出しました。ライシーは、旧正月の時に配るお年玉です。お年玉と言っても、日本のように何千円も何万円もあげるわけではなく、せいぜい300〜1500円程度。香港人のこだわりは、金額ではなく、赤いライシー袋を何枚貰ったかなのです。つまり、何人の人が自分に福を分けてくれたか、ということ。ライシーを渡すと香港人が心からの縁起の良い言葉を返してくれるように、ブラジル人もパネトーネを渡すと、より親密な距離感を作ってきます。

そうか、その国の文化や風習に沿った行いと言うのは、より一層現地の人との距離を縮めるものなんだな。特別な時期に、彼らが大切にしている事を尊重し共有することで、外国人である私も少し文化を実感出来た気がします。何か染み入るように体感出来た感じです。

私は、この一年数ヶ月の間に、どんどんブラジルが好きになって来ました。そこで、ブラジルのリアルな情報を正しく日本の人達に広く伝えたくなりました。日本ではまだ情報も少なくて、しかも治安が悪いとか、政治や経済の悪化など、ネガテイブな情報しか聞かないけれど、本当のブラジルは、様々な民族が共に暮らす人間味溢れる国なのです。そんな誤解がはびこっていることが、残念でなりません。そこで私は、今回の一時帰国を利用して、本当のブラジルを伝えるイベントをする事にしました。

私の思いを、叶えてくれたのは、日本でポルトガル語を教えてくれたN先生です。彼女は、日系二世ののブラジレイラですが、現在は日本人のご主人と3人のお子さんと東京で暮らしています。普段はポルトガル語を教えたり、ブラジルへ旅立つ人達へコンサルティングする仕事をしています。せっかくなので、昨年メキシコから戻った友達Nhさんにも手伝って貰い、中南米を語るイベントにしました。N先生の熱い中南米愛に支えられ一般情報やポルトガル語とスペイン語のワンポイントアドバイスの合間に、私とNhさんでブラジルやメキシコの現状を話すクロストークを、日曜日の午後に銀座のカフェで行いました。

N先生の一般情報の中でハッとした事が有ります。元々、南アメリカ大陸にいたインディオ達は日本人と同じ黒い瞳と髪を持つモンゴル系民族です。長い間ヨーロッパの支配を受けた後に、様々なところから移民がやって来て、今の形となっています。日本にいると、私達はみんな日本人で、そのルーツも互いに大方予想出来るので、特に敵対視せずに生きています。しかし、移民の多い中南米では、相手のルーツがまずわからない、そこで「私はあなたの敵では有りませんよ」という事を伝えるために、初対面の人同士の間にある氷を溶かす(アイスブレイク)べく、にこやかに親しみを込めて接してくるのだ、と言っていました。

ああ、移民の国だから誰でも受け入れるオープンマインドなのかな、と解釈していましたが、まずは自分が何者なのかを知らせるための親しみであり、かつ、ファミリー単位で行動するブラジル人の特性は、みんな同じ考えをしていると思いがちな単一民族の日本人とは大きく異なると知りました。その分、人はそれぞれの違いを理解し、認めている点では、ブラジル人は懐が深いのです。

お互いの違いに気づき、それを尊重する事、互いの文化風習の中で大切なものを思いやる気持ち、外国で心地よく過ごすための1つのポイントなのではないかと、この一年、ブラジルで学びました。

余談ですが、ブラジル人はどの血液型が多いと思いますか?実は、純血ブラジル人は、100パーセントO型なんですよ。太古の昔、南米大陸で伝染病が流行り、免疫力の高いO型の人を残し、他の血液型の人はみんな命を落としたそうです。今は、移民大国のブラジルですから、4つの血液型全てが存在しますが、それでもO型47パーセント、A型42パーセントと、この2つで約9割を占めます。掛け合わせのAB型に至っては3パーセントしかいないそうです。世界全体ではO型、A型が35パーセント、B型2割、AB型1割という内訳から、ブラジル人のおおらかさがどこから来るのか、わかった気がします。

さて、この一年あまり「Kireiライフキャリアのすすめ ブラジル発「駐妻」に転職しました!〜ワーキングウーマンのポジティブラテンライフ〜」をお読みいただきありがとうございました。
今後、このコラムは「Red Flogs」というサイトに移転します。引き続きよろしくお願い致します。プリマベーラは、2020年もブラジルで過ごす事になりそうです。ブラジル生活2年生、頑張ります!
(終)


●教会の脇にはプレゼッピオ(presépio)という、キリスト誕生の物語を表現したジオラマが飾られます。クリスマスツリーよりこちらが大切です。。
●気温35度でも、こんなモフモフなデコレーションです。寒さに対する憧れも少しあるかも。

●リアルな中南米の事をお伝えしたい!という思いで実現した、カフェイベント。ブラジルのお土産もお配りしました。
●皆さま、これまでご愛読ありがとうございました。引き続き、ブラジルでのライフキャリア発信していきます。

セニョーラ・プリマベーラ

キャリアコンサルタント、ファイナンシャルプランナー。

夫の海外転勤をきっかけに、20数年間勤めた金融関係の企業を辞め、フリーランスになる。その後、地球の裏側ブラジルで人生初の専業主婦となる。知り合いもいなく、仕事をしない生活、収入のない自分の帰国後のキャリアも心配だけど〜〜今いる環境の中で、いかに心身ともにキレイに生きていくかを模索中。

女性も職業を持つのが当たり前の現代では、夫の転勤とは言え、様々な問題が立ちはだかります。私と同じように自分のキャリアとの狭間で悩んでいる人、これからその可能性のある人、、たくさんいらっしゃるはず。

キャリア=仕事だけでなく、ライフキャリア=人生そのものについて、一緒に考えてみませんか?

筆者:世界遺産イグアスの滝をバックに
滝のように人生は?レインコートは、イグアス国立公園のマスコット動物、アナグマ現地のオリジナル




この記事へ 2 件のコメント

romana

2019年12月21日 at 8:01 pm

日本の反対側の国のさまざまな習慣やイベント、国民性、日本にいると、ほとんど入ってこない情報、楽しく拝読しました。2年生になって、さらに掘り下げた情報発信期待してます。

Hawaii好き

2019年12月28日 at 9:41 pm

O型×O型からはO型しか生まれないのですよね。
どうでもいいのですが、私もO型です。
一緒にお仕事している人に何となくO型の匂い感じると、大体当たっています。
おおらか。