Vol.61 両立はムリ!という論文が米国で話題に!

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投稿日:2012/10/09

心の中からキレイになる! 
仕事の中の悩みを小さくして、キレイになるためのヒントをお届けします!

 
 
みなさん、こんにちは! キャリア・カウンセラーの錦戸かおりです。
すっかり秋ですねぇ。つい10日ほど前まで、暑い暑いと言っていたような気がしますが・・・。この季節、とても好きなのですが、どうしても夕暮れ時だけは好きになれません。急に暗くなってしまうのがさびしくて・・・。お日さまに会える時間が短くなる冬にどんどん近づいていくと思うと、悲しくなってしまうのです。この感覚だけは、大人になってもどうにも変わりません。
 
 
さてさて、寂しがってばかりいられませんので(笑)、今日の話題に移りましょう。
今日のテーマは「仕事と家庭の両立」! 女性とキャリアのテーマとしては王道ですね(笑)!
 
 
 

■ 米国で発表された衝撃の論文!

 
 
先月の「クーリエ・ジャポン」(講談社が出版している雑誌)は、私にとても大きな考えるタネを与えてくれました。記事のタイトルは「女性は仕事と家庭を両立できない」。
 
これは男の子二人を産み育てながら、米国の国務省政策企画局長を務めたアン・マリー・スローターの論文です。彼女の局長時代の直属の上司はヒラリー・クリントン国務長官。働く女性に理解のある上司と、子育てに協力的な夫。そんな環境に恵まれながらも彼女は「無理!」という論文を発表しました。
米国のスーパーエリート女性、しかも両立のロールモデルとなっている彼女が出したこの「不都合な現実」についての論文は、米国人にとっても大きな衝撃でした。

 
私にとってもかなりショッキングでした。論文を読むと、女性のキャリアについては日本より10歩も20歩も進んでいると思われた米国の現実は、それほど日本と違いないのか? と思われたからです。たとえば、学校のスケジュールが変われば働きやすくなる、というスローターのアシスタント女性の一言。不思議なほど、いや、びっくりするほど読んでいて違和感がなかったのです。
 
 

■ この論文が伝えたいこと

 
 
どうか誤解をしないでくださいね。彼女は「両立は無理だからやめましょう」と言っているわけではありません。彼女が最も言わんとしていることはここです。
「私は今でも『女性は仕事と家庭を両立できる』と確信している(もちろん男性も仕事と家庭を両立できるはずだ)。だが、米国の経済と社会の構造が現状のまま変わらないのであれば、仕事と家庭の両立は無理だ。私はこの3年間、不都合な現実に直面した。その現実は広く知られるべきであり、早急に改善されるべきだ。」
 
そして彼女が願っているのは、最後のこの一文に表れています。
「もっとも、ウォルマートで働く女性の労働条件が変わるのは、米国に女性大統領が誕生してからになるかもしれない。そうなればもう、仕事と家庭の両立など話題にする必要もない。むしろ、どうすればすべての米国人が健康的で幸福かつ生産的な暮らしを送れるようになるかを考えるべきだ。愛する人々を大事にしながら、自分の成功も追い求められるように。」
 
 
本当に大事な部分だけをご紹介しました。この論文自体、とても内容の濃いものだけに全体像をご紹介するのにとても苦労しています(汗)。なのでぜひぜひ論文をご一読頂けると嬉しいです。
 
 

■ 両立しようとしているだけで、すごいこと!

 
 
私が一番お伝えしたいのは(お伝えしたいことはいっぱいあるのですが、絞るとしたら…!)、この論文にも書かれているように、両立がうまくできなくても、それは能力や努力ややる気が欠けているからではないということです。
 
女性が両立をこなしていくためには、いくつもの必要な要素がからみあっていると思います。ざっと考えただけでも、以下の7点はあるでしょう。
 
・夫の理解、協力
・上司、同僚の理解、協力
・会社の制度(時短など)
・家庭環境(両親の協力、保育園など施設の充実)
・自分、子供の体力、健康度
・自分、子供の性格(環境への適応度、心配性、罪悪感など)
・携わっている仕事へのモチベーションの高さ
 
これらの要素を全部備えていたとしても、両立は簡単なことではないと思います。現実的には、これらの要素のうち、いくつかしか持っていなくても、経済的に働かなくてはならないケースも多いでしょう。うまくいかないことがあっても、両立しようとしていることだけでも、すごいことなのだと思ってほしいのです。
 
 

■ 大変さを共有しよう

 
 
私には子供がいません。なので、子育ての本当の大変さはわかっていないと思います。幸いなことに、その大変さを聞かせてもらえる仕事をし、またプライベートでも聞かせてもらえる環境にいるため、多少想像はできるようになったかと思います。
みんなが幸せになるために、必要なことが見えているならば、そこに向かってできることを淡々としていきたいと思います。
 
そんなことを考えている私に、とても適切な言葉が飛び込んできたので、最後にご紹介しますね。
子育てに積極的に参加している大阪のパパ、吉原卓也さんの言葉です。ご本人の了解を頂けたのでご紹介したいと思います。
「『仕事“だけ”する』のって本当に楽な事なんだと子どもが出来てから分かった。いなかったら、仕事するのが世の中で一番大変、と思っていた。でも我らから上の世代(男)は、多分まだ心から、仕事するのが世の中で一番大変だ、と思っている。このギャップは埋まらない前提でいくしかないのかなー」
 
こんな風に呟いてくれる男性がいることに、私は明るい未来を感じます。ギャップを埋める努力。私もしたいと思います。
 
 
今回はこれでおしまい。
また、月末にお会いしましょう! それでは皆さん、お元気で(*^^*)
 
 
*がんばれ工房では10月、11月にかけていくつか小さな講座を行います。
よかったらぜひご参加くださいね!

http://www13.ocn.ne.jp/~tenshoku/
 
kireiワーク 旅行が大好きなやんちゃ坊主、がんのすけくん! 
Photo By 「 YH 」

錦戸かおり

個人のキャリア開発支援を行う「がんばれ工房」主宰。キャリア・カウンセラー、産業カウンセラー。女性と仕事の未来館にて、キャリア部門の特別相談員。毎日コミュニケーションの転職サイト「マイナビ転職」にてコメントの執筆なども担当している。一人一人のクライアントと長いお付き合いをすることで、キャリアのホームドクターとして活動している。
2009年10月『働く女性が35歳の壁を乗り越えるためのヒント』を発売(河出書房)
がんばれ工房 http://gambarekoubou.com/




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